野中 源一郎 (薬学博士)、藤原 道弘 (薬学博士)による日向当帰の指導。
野中 源一郎 (薬学博士※九州大学)
50年来の研究者、大和当帰研究第一人者。ウサイエン製薬株式会社 代表取締役。野中烏犀圓第13代当主。
当帰を始め、全ての生薬は生育場所及び環境により成分に違いが出ます。同じ品種でも他の地域で栽培したものなら同品質とは限らず、生育環境を研究する必要があります。日向当帰に含まれるカルシウム、亜鉛の成分量などは素晴らしい内容でこの土地ならではのものです。この生育環境を守らないといけないと感じ、指導・管理を行っております。
▲(左)野中 源一郎 (右)藤原 道弘
藤原 道弘 (薬学博士※九州大学)
うつ、神経症などの治療薬開発・研究。野中博士との共同研究など。福岡大学名誉教授。
日向当帰の栽培 (山養栽培)の現地調査を行い、交配など地域における栽培 (山養栽培)が品質成分に大切であることを推奨している。(野中博士の栽培地、環境の重要説)
▲(左)藤原 道弘 (右)大久保 克己
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経営理念
守る・育む・継ぐ
事業内容
当法人は学名:Angelica Furcijuga Kitagawa 和名:日向当帰を健康増進に寄与する薬用植物として広く一般に普及することを目的とする。
・日向当帰の栽培・育成・品質保持の指導
・薬草、薬木の調査研究、栽培
・成分検査
・土壌の検査及び改良指導
・地域農業の活性化と農業後継者の育成及び日向当帰普及啓発の講演
・書籍発行
・WEBによる広報発信
・前各号に付帯関連する一切の業務
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会員紹介
<役員>
代表理事/古賀 博子(薬草・薬木の調査・研究/研究・開発)
理事/黒木 圭一郎(焙煎加工、栽培、研究・開発、広報)
理事/大久保 克己(日向当帰、山養栽培研究・指導)
理事/田中 三伽代(事務局長/研究・開発、広報)
理事/本田 順子(栽培、乾燥加工、品質保存)
理事/冨田 浩志(研究・開発、広報)
監事/藤原 道弘(薬学博士)※福岡大学名誉教授
<協力会員>
飯干 福重(高千穂栽培者)
本田 陵輔(高千穂栽培者)
山形 康輔(調剤薬局)
菊池 克成(調剤薬局)
阿高 誠司(商品販促)
長渕 大(栽培者)
<相談役>
野中 源一郎(薬学博士)
日向当帰公認シールは、当研究会会員のみにその使用が許可されております。
つまり、このシールは本物の日向当帰であることを証明するものであり、安心安全の印です。
日向当帰はセリ科の植物で学名は“Angelica Furcijuga Kitagawa”。
Angelicは天使のAngelsに由来し、かつて日向当帰は強心剤として用いられたこともあり、死者をも蘇らせると言われていました。
日本では、日向当帰は「神の草」と呼ばれ、旧薩摩藩の住民が無病息災の民間薬として愛用していたことが分かっています。
現在、日向当帰の根は医薬品に認定されていますが、日向当帰の葉にも素晴らしい成分が含まれていることが判り、健康食品やサプリメントとして注目され、いくつかの大学や研究グループでたくさんの研究成果が発表されています。
日向当帰の生産地
日向当帰の自生地は高千穂を中心とする宮崎県北部と大分県南部と言われていますが、当研究会の会員生産者は、日向当帰の自生地である高千穂郷の自生地に近い山地で山養栽培をして育てています。
日向当帰の歴史
1845年 (弘化2年) | 医師・本草学者である賀来飛霞(かくひか)によって発見され、高千穂地方の方言で『ウヅ』と呼ばれていた。(「高千穂採薬記」より) |
1950年 (昭和25年) | 林吉活により山人参の栽培が始まる。 |
1964年 (昭和39年) | 尾鈴山で山人参が採集される。(長沢光男の原標本が残されている) |
1971年 (昭和46年) | 植物学者の北川政夫により『ウズ』が新種として発表され、学名を"Angelica Furcijuga Kitagawa(アンゲリカ・フルキジュガ・キタガワ)"、和名を『ヒュウガトウキ』と命名される。 |
1983年 (昭和58年) | 宮崎女子短期大学学長の小島正秋農学博士らグループにより『日本山人参』と名付けられ、同年、日本で最初の日本山人参の法人「農事組合法人・宮崎県日本山人参生産本部」が設立され、本格的な栽培普及活動が始まる。志田庄二郎教授(宮崎農業大学農学部)が組合の依頼を受けて、ヒュウガトウキの人工栽培の基礎研究を始める。大久保克己・高崎久男らが宮崎大学の実験農園で試験的に栽培を開始する。 |
1985年 (昭和60年) | 廣江美之助理学博士の協力の元で行われた調査で、日本山人参の原植物を『イヌトウキ』と報告される。奥田拓道医学博士(愛媛大学医学部)による成分効能に関する研究が発表され、日本山人参は天然医薬資源として注目される。 |
1993年 (平成5年) | 志田庄二郎教授らの調査研究により、日本山人参の原植物は『ヒュウガトウキ』であると訂正発表される。 |
1995年 (平成7年) | 馬場きみ江助教授(大阪医薬大学)、高崎久男らにより、日本山人参はヒュウガトウキであると解明される。(「日本薬学会第115年会仙台」より)九州大学医学部で糖尿病のラットによる研究がなされる。日本薬学会近畿大会で大阪薬科大学医学部の馬場きみ江助教授により、ヒュウガトウキ主成分YN-1の抗炎症、抗潰瘍作用などの研究結果が発表される。 |
2002年 (平成11年) | 厚生労働省「医薬発第1115003号」医薬品の範囲に関する基準の一部改正の中で『ヒュウガトウキ(根)』日本山人参が「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)」リストに追加される。※これにより、日本山人参『ヒュウガトウキ』の根っこは健康食品として使用できなくなる。 |
2004年 (平成16年) | 厚生労働省「薬食発第0331009号」医薬品の範囲に関する基準の一部改正の中で『ヒュウガトウキ』日本山人参の学名を明らかにし、種を特定した。※これにより『イヌトウキ』との学名論争に終止符が打たれる。 |
主な臨床作用
免疫力を増強する
がん細胞、ウィルス細胞を鑑別し、排除するリンパ球の一種であるNK(ナチュラルキラー)細胞の活性を強める作用を持っています。
がん毒素(トキソホルモンL)を阻害する
がん細胞のトキソホルモンLが食欲低下を引き起こし、痩せる原因と言われているがん毒素の活性を抑えます。
高血圧・高血糖を下げる
インシュリンの対抗ホルモンであるカテコールアミンの作用を抑え、インシュリンの働きを助長します。
高血圧症を改善する
高血圧症の一因である活性化されたアンジオテンシンは血管平滑筋収縮とアルデステロンを分泌させるが、これらの変換酵素の活性化を阻害します。また、血液の末梢循環を改善し、血管の弾力性を改善する成分を含んでいます。
動脈硬化・皮膚荒れを予防する
身体の過酸化脂質の蓄積を予防することができます。
アレルギー・炎症に有効
ロイコトリエンB4やC4が生成されると平滑筋の収縮、血管浸透性の増大、白血球の遊走及び凝集、白血球リゾチュウム酵素を発生させ、炎症反応が起きます。気管支喘息、アレルギー皮膚炎、慢性関節リュウマチ等の炎症はこのメカニズムから起こるので、このロイコトリエンB4やC4の活性化を抑えることで、これらの症状の緩和に有効です。
肩こり・頭痛・冷え性等の不定愁訴に有効
血管を収縮させるノルアドレナリンの作用を抑制し、血管拡張、末梢循環を改善させ、血行を促進します。
性機能を改善する
性ホルモンの分泌を促進することにより、性機能と細胞の新陳代謝を改善し、若返りを図ることができます。
滋養補足・元気を維持する
ビタミンやミネラル類が豊富に含まれているので、細胞の生理機能を維持します。
肝障害を改善する
最近の研究で、イソプテリキシンに肝障害における血清中のトランスアミラーゼ(s-GOT、s-GPT)値の上昇を抑制する効果や、肝脂肪を抑える肝細胞内中性脂肪代謝促進活性が発見されました。ヒュウガトウキに含まれるイソプテリキシンの抗肝炎作用は天然物由来で副作用も少なく、産業利用の面でも注目されています。
※日向当帰の急性毒性実験の結果、異常状態は見られませんでした。
試験・分析成績書
試験分析の結果、日向当帰には豊富なアミノ酸が含まれていることが確認されました。
YN-1測定結果
日向当帰がもたらすいろいろな効用は、主成分であるクマリン系化合物(YN-1)に由来することがこれまでの研究で分かっています。
自生品と栽培品の日向当帰のYN-1含有量を分析した結果、意外にも野生の日向当帰より栽培品のほうが、根より葉のほうが、より多くのYN-1が含まれていることが分かりました。
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